ある日のこと、Iさんがこられて「先日、観音様が彫られた銀杏の木のあるお寺に行ってきました。」と教えてくださいました。さっそく調べてみました。
福井県若狭町安賀里にある曹洞宗「諦応寺(たいおうじ、室町時代末期に創建)」の「銀杏観音」は江戸末期に当時の和尚さんの手によって彫り込まれたいうことでした。調べたら行ってみよう、店休の水曜日(H23.11.2)、福井県若狭町へ。
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長い石段を登りきると、幹に木造の観音像を抱え込むようにしている銀杏の大木が目に入る。
銀杏の幹がまるで十一面観音像を守るように、光背のように成長している。
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幕末の頃、諦応寺のある集落一帯はききん等の良くないことが続いていた。そこで、和尚は人々の救済を願って、既に樹齢300年はあった大銀杏の幹に観音像を彫り込んだということでした。「ご神木」として崇める信仰と重ねて仏の教えを伝えようとしたのだと伝わっています。観音像の胸には一箇所、大きくくりぬいたような箇所があります。ここは初めはふたのように取り外しが出来るようになっていて、観音像の中にお経を入れていたのだということ。しかし、現在では樹が痛んでしまうので、中には何も入ってない、と言うこと。
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諦応寺、境内の左手、山すそには、沢山のお地蔵様がおられました。
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境内に咲いていたアキノキリンソウ、ミゾソバ、赤い実、タツナミソウの仲間?、ヒメジヨン
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黄色の銀杏、落葉を少し期待して行きましたが、まだ早かったようですが、思わず手を合わしてしまう十一面銀杏観音さまでした。
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